パソコンやネットワーク経由で点呼を行うIT点呼は、運送業の点呼業務の負担やコストを減らすやり方として注目を集めています。
仕組みはパソコンとWebカメラ、マイクにアルコール検知器を用意して、これらを接続して遠隔で操作できるようにします。
スマホに対応している製品もありますから、パソコンが苦手な人でも効率良く点呼業務を行うことが可能です。
運行管理者の人件費を抑制できる
メリットにはやはり、運転手が営業所にいなくても点呼が可能になること、運行管理者の人件費を抑制できる点が挙げられます。
IT点呼を導入すると、いわゆる3営業所による早朝点呼が必要なくなるので、人件費の削減に繋がるわけです。
また手作業で点呼簿を作成する手間が省けますから、担当者の負担低減にもなりミスのリスクが減ります。
紙の書類だと紛失の恐れがありますが、IT点呼であれば全てパソコンで管理できるので心配無用です。
クラウドベースの管理なら手元に記録を残しておかずに済むので、その点でも紙の書類とは安心感が違います。
使用する機器は国土交通省が指定する製品でなくてはいけない
ただ、使用する機器は国土交通省が指定する製品でなくてはいけませんから、そこはネックというかデメリットになり得ます。
当然ながら専用の機器を必要としますし、アナログなやり方に慣れている営業所では、使い方に関する教育も欠かせないです。
つまり導入には少なからずハードルがあって、必然的にコストが発生することになります。
しかし従来のやり方を続けるのとIT点呼導入を比較すれば、長期的には早めに導入して慣れた方が良いといえます。
人件費は馬鹿になりませんし、機器の導入コストは後々回収できるので、長い目でみれば迷う必要はないです。
IT点呼は業務の効率化、点呼の質向上にもなる
IT点呼は業務の効率化、点呼の質向上にもなりますから、コストだけが導入を躊躇させる理由であれば、悩むだけ無駄だと思われます。
とはいえコストの他に導入には条件を満たすことも必要なので、簡単かと問われれば決して容易とは断言できないでしょう。
結局のところはメリットとデメリットを天秤に掛けて、メリットが上回ると感じる場合に導入を検討することになりそうです。
業務の効率化は、人手不足が叫ばれている運送業では急務ですから、実はあまり迷っている時間はないです。
まとめ
勿論、点呼だけで人手不足が劇的に改善するわけではないですが、取り組みの1つとしては効果的だと考えられます。
だからこそ国土交通省も推進していますし、更に進むと予測される働き手の不足に備えた取り組みに注目が集まります。
最終更新日 2025年7月9日 by meisho